鼠径ヘルニアの再発について
鼠径ヘルニアが再発する理由
現在メッシュを使用する手術が主流で、以前より再発するリスクはかなり抑えられています。しかしそのメッシュが適切に覆われてなかったり、十分でなかったりすると再発することがあります。
また、手術の際に使用するメッシュが縮むことが原因の場合があります。2009年よりも前に使用していたヘビーウエイトメッシュは、30%以上も縮んでしまい、患部をカバーしきれなくなって飛び出してしまいます。最近では縮みにくいメッシュが主流となり、以前に比べると再発率が低くなってきました。鼠径ヘルニア再発時の症状は、初発時の症状と同様で、しこりやふくらみのほか、痛みだけが生じる場合もあります。
また手術を受けた側と反対側が鼠径ヘルニアを起こす場合があります。この場合は再発ではありません。鼠径ヘルニアは最初に起きた側と反対側もなりやすいと言われております。
鼠径ヘルニアは再発の場合でも嵌頓する恐れがあります。気になる症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。
万が一再発した場合
当院における再発予防の取り組み
鼠径ヘルニアの再発についてQ&A
他院で鼠径ヘルニアの手術を行いましたが再発しました。こちらで手術を受けられますか?
他院で受けられた手術で再発した場合でも当院での手術は可能です。術前検査を行い、可能であれば日帰り手術を予定します。ただし前回の手術内容により手術が困難なこともあります。
鼠径ヘルニアの再発手術後の回復はどれくらいかかりますか?
手術後2~3日で日常生活に復帰できます。身体に負担のかからない事務作業であれば早期に復帰可能です。立ち仕事や力仕事、重い荷物を持つなど、下腹部に力が入ってしまう動作はお控えください。仕事復帰のタイミングなどもお気軽にご相談ください。
再発を予防するにはどうすればいいですか?
生活習慣が大きく影響するため、術後の過ごし方に気を付けることが大切です。下腹部に力が入らないよう、力仕事や重い荷物作業などは控えてください。また過度な筋力トレーニングも腹圧がかかるため控えてください。肥満体形や喫煙も鼠径ヘルニアの再発に影響があるため、これらの生活習慣を見直して再発を予防することも大切です。