鼠径ヘルニア（脱腸）
ヘルニアとは、体内の臓器が本来の位置から飛び出した状態を言います。鼠径ヘルニアは脱腸ともよばれ、腸が鼠径部に脱している状態の病気です。とくに乳幼児や中高年の男性に多くみられます。鼠径部がふくれ、痛みや違和感があります。また初期段階では横になると症状がでないのですが、立ったり歩いたりすると症状が目立つようになります。鼠径ヘルニアは自然治癒しないため、気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。鼠径ヘルニアの原因
鼠径ヘルニアの原因は、小児にみられる先天性のものと成人にみられる後天性のものに大きく分かれています。
先天性の鼠径ヘルニアの場合、母体にいる段階ですでに腸が鼠径部に脱出しています。
後天的な原因として最も多いのは、加齢や筋力の衰えです。加齢によって筋力が衰えると筋肉のすきまができ、内臓をおさめることができなくなり発症します。また、立ち仕事などでお腹に負担がかかり続けている状態であると発症するリスクが高くなります。
咳や喘息、慢性的な便秘、排尿障害などがあるとお腹に負担がかかり続けて、他の原因と併せて鼠径ヘルニアを発症するリスクが高くなります。
また、女性の方は妊娠をきっかけに発症する場合があります。妊娠によって腹圧が高くなると鼠径ヘルニアだけでなく大腿ヘルニアになることも少なくありません。
鼠径部や太ももあたりに膨らみや違和感がある時は、すぐにご相談ください。
