大腸カメラ

大腸カメラ検査について

大腸カメラ検査について大腸カメラ(大腸内視鏡)検査は、正式名称を下部消化管内視鏡といい、大腸粘膜を直接観察できる検査です。検査では内視鏡スコープを肛門から挿入し、小腸に近い盲腸まで進ませます。その後、スコープを少しずつ引き抜きながら直腸までの粘膜を観察していきます。前がん病変の大腸ポリープの発見だけでなく、切除も検査中に行うことができます。大腸ポリープを切除することで、将来の大腸がん予防につながります。また発見された病変の組織を内視鏡により採取し、生検が可能ですから幅広い大腸疾患の確定診断に有用な検査です。

当院の大腸カメラの特長

最新の内視鏡システムを導入

最新の内視鏡システムを導入当院では、粘膜表層の血管や構造を強調させるBLI(BlueLASERImaging)や、画像の赤色領域の違いを強調するLCI(LinkedColorImaging)と呼ばれる画像処理機能を搭載した次世代内視鏡システム『LASEREO(レザリオ)』を導入しています。これらの機能により、病変の見落としがない検査が可能となります。

軸保持短縮法で苦痛を軽減

軸保持短縮法で苦痛を軽減大腸は押されたり圧迫されたりすると痛みや不快感を生じます。そこで当院では軸保持短縮法を用いて大腸を押したり圧迫することなくスムーズに内視鏡スコープを挿入して検査を行います。空気を入れずに腸管を手前に折りたたみながら挿入していく高度な手法で、熟練した専門医のみが可能です。直腸にカメラを挿入してから一番奥まで進ませるのに5分程度しかかからないため、ご負担の軽減だけでなく検査時間の短縮も実現します。より安全に快適な検査を受けていただけますので、ご安心ください。

鎮静剤を用いて痛みを抑えた検査

鎮静剤を用いて痛みを抑えた検査当院では痛みや不快感のない検査を行っていますが、検査に対するご不安が強い場合や苦手意識がある方には、鎮静剤を使用してウトウト眠っているような状態で検査を受けていただくこともできます。リラックスした状態で検査を受けられるためストレスがなく、検査時間も短縮できます。

お腹の張りを抑えた二酸化炭素ガス装置

お腹の張りを抑えた二酸化炭素ガス装置大腸にはひだやしわがあるため、粘膜をくまなく確認するためには気体で膨らませる必要があります。空気を送気するとお腹の張りが長く残り、その苦しさや不意にガスが出てしまうことなどでお困りになるケースがあります。当院では、空気よりも200倍吸収されるのが速い炭酸ガスを送気することで、検査後のお腹の張りを速やかに解消できるようにしています。吸収された炭酸ガスは二酸化炭素となって呼吸で自然に排出されるため、お身体にとっても安全な方法です。

胃と大腸の同日検査が可能です

胃と大腸の同日検査が可能です当院では胃カメラ検査と大腸カメラ検査の同日検査が可能です。患者様にとってのご負担が増えることはありませんし、その際も大腸カメラ検査で大腸ポリープ切除の日帰り手術が可能です。前日の食事制限なども1度ですみますので、お忙しい方にぴったりな検査方法です。

徹底消毒で感染予防

当院では、院内の医療機器の清潔に力を入れており、内視鏡検査機器は日本消化器内視鏡学会のガイドラインに従った方法で、専用の洗浄機を用いて患者様ごとにしっかり洗浄・消毒しています。毎回、完全な洗浄と消毒のできたものを使用しておりますので、安心して検査を受けていただけます。

以下の症状がある方は検査を受けましょう

  • お腹に張りや痛みがある
  • お腹にしこりがある
  • 体重が急に減った
  • 便が細くなった
  • 便に血が混じっている
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 残便感があり、排便後もすっきりしない

大腸カメラと大腸がん

大腸がんは近年増え続けているがんの一つです。原因には加齢、飲酒・喫煙、加工肉や動物性脂肪の多い食生活、運動といった生活習慣が大きく関わっているとされています。大腸がんになっても早期であればお仕事や生活にほとんど影響なく治癒することが可能ですし、前がん病変である大腸ポリープを切除することで大腸がん予防にもなります。早期の大腸がんや大腸ポリープは自覚症状がほとんどないため、定期的な内視鏡検査で発見するしかありません。 便潜血検査は大腸がん発見に役立つ場合もありますが、早期だけではなく進行している大腸がんを見逃すこともありますし、陽性でも大腸がんではないケースも多く、確定診断には別途内視鏡検査が必要になります。 当院では定期的な内視鏡検査を気軽に受けていただくためにお体への負担や苦痛を最小限にした大腸カメラを行っています。痛みなどの不快感なく検査を受けていただくことで、地域の方の健康やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を守ることに貢献したいと考えています。

大腸カメラで見つかる疾患

大腸カメラ検査では粘膜の状態を直接観察できますし、疑わしい組織を採取して生検を行えますから、大腸がん以外のさまざまな大腸疾患の確定診断が可能になります。多くの大腸疾患では、下痢や便秘、血便、腹痛、膨満感といった同じような症状が現れます。こうした症状がありましたら、できるだけ早く検査を受けるようにしてください。

  • 過敏性腸症候群
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 大腸憩室
  • 大腸ポリープ
  • 肛門疾患

検査の流れ

Step1検査前日

検査前日検査前日の昼食までは普通食で構いません。夕食は午後8時までに摂って頂き、夕食1時間後に下剤を内服して頂きます。

Step2検査当日の朝

検査当日の朝朝食は食べずにご来院ください。
のどが乾いたり空腹感がある場合には、水など透明で糖分が含まれていない水分をとってください。
当院にご来院後、下剤を1000mlから1500ml(普段の便通や体格などで多少下剤の量がかわります)を2時間かけて飲んでください。
なお、糖尿病の薬を飲んでいる場合は、血糖が下がりすぎてしまうため、休薬します。血圧の薬は、普段通りに服用します。こうした薬の休薬・服薬については事前に詳しくお伝えしますので、その指示に従ってください。

Step3大腸カメラ検査

大腸カメラ検査検査着に着替えていただきます。検査室では左を下にして検査台に横になります。腸の働きを弱める薬剤を注射したら検査開始です。肛門から内視鏡を挿入して奥まで進ませて、引き抜きながら粘膜を確認していきます。痛みや違和感などがあった場合には、すぐに医師へお伝えください。

Step4検査終了後

検査終了後鎮静剤を使った検査の場合は、検査後、リカバリールームでしばらくお休みいただきます。検査中に観察のため送気したガスは身体の向きを変えるなどして出すとお腹の張り解消を早めることができます。

大腸カメラ検査の費用

1割負担 2割負担 3割負担
大腸カメラ検査 約2,500円 約5,000円 約7,500円
検査+病理組織検査 約3,000円 約6,000円 約10,000円
検査+ポリープ切除 約10,000円 約20,000円 約30,000円

※金額は税抜きです